「よりヴィジュアル系らしい姿と音楽性を示した」AMBEEKの最新シングル「アカツキ」が発売になった。今まで以上に派手/華やかさと攻撃力を増した楽曲。世の中を揶揄したり、希望を与える強烈なメッセージの数々が、心に物足りなさを覚えていた人たちや、今のシーンの音楽に満足しきれない人たちの気持ちを刺激。AMBEEKへ熱い視線を注ぐ人たちが今、増えだしている。
進化したAMBEEKの姿を示した最新シングル「アカツキ」へ収録した曲の魅力について、熱い言葉を寄せてくれた。ここからは、収録した3曲の魅力をメンバーの言葉を通して紐解こう。
『「モノガタリに生かされたモノガタリで失った「暁」その結末」』
takuma. これまでのAMBEEKはメインコンポーザー銀也の作り上げる曲の魅力や持ち味を全面に押し出してきました。だからこそ、「今回、ガラッと印象を変えたインパクトを与えたいから、takuma.の持ち味を生かした、ヴィジュアル系らしさへ寄せたサウンドとメロディーの上手く調和した曲をメインに据えたい」とKEKEが言い出したことから、作品の顔となる楽曲を僕が作りました。
それまでの僕自身が、AMBEEKの中ではC/Wで生きるような癖を持った楽曲を得意としてきたように、「タイトルに相応しい曲を」というところへの意識を強く持っていたことが大きかったんだろうね。制作期間中は感情の浮き沈みを何度も経験しながら、ようやく完成(笑)。「ここではこういう振りができそう」など、いろいろと振りをイメージできるパートも組み込んだうえで、メロディーとサウンドが渾然一体化しながら激しく攻める今までのAMBEEKにはない楽曲を作りあげました。
歌詞には、当時の自分の感情を思いきり詰め込み、人間味というか、生々しさを出しました。と言っても、ストレートに書くのではなく、聴いた人が自由に解釈を広げられる表現も心がけています。個人的には、『「モノガタリに生かされたモノガタリで失った「暁」その結末」』を作っていた頃の自分の気持ちの揺れがいろいろ見え隠れしている印象(笑)。中でも、最後の一行へ記した「おとぎ話の様に終わらない結末のページを破り 描くならば その先は咽ぶ程のHappy endを・・・」には、自分の想いが色濃く出ています。何度ももがき苦しみ、葛藤を乗り越えようと未来へ向かうんだけど。それでも、また落ちてしまう。でも、そこからふたたび這い上がろうとしてゆく。そんな、未来を見据えて葛藤してゆく姿は、この楽曲を作っているときの自分自身。今はそこから抜けだしましたけど。情緒不安定な気持ちの日々の中、そこへ至るまでの過程を、ここへ記しました。
MINAMI これは3曲共通して言えることですが、2年以上ずっと同じメンバーでやっていると、どうしても自分たちの意識や発想では気付けない面も出てくる。それを違った視点からいろいろ探り、刺激を注ごう。新たなAMBEEKを打ち出してゆくうえで、今までの僕たちが目を向けてこなかった部分にも目を向けようということから、今回、自分たち自身の意識改革はもちろん。制作陣も一新したわけですけど。その成果が『「モノガタリに生かされたモノガタリで失った「暁」その結末」』を筆頭に、収録した3曲すべてにしっかり反映されたなと思っていますし、自分たちのステップアップにも繋がりました。
『little MONSTER-名も無き少年-』
銀也 新たなAMBEEKを示す『「モノガタリに生かされたモノガタリで失った「暁」その結末」』をメインに据えたとき、「これからのAMBEEKを示すうえで、こういう表情を入れたほうが3曲の並びがしっくりくる」という話になり、そこで足りない要素を補い、よりベストな形へ仕上げるために作りあげたのが『little MONSTER-名も無き少年-』でした。
KEKE 『little MONSTER-名も無き少年-』を聴いた瞬間から、何通りもの歌メロが浮かんできた。それくらい表情豊かな楽曲だったからこそ、2人でいろんな歌メロを試しながらベストな形を築きあげました。結果、メロディーとサウントが絶妙なバランスを持って成り立つエモーショナルな楽曲が生まれたからね。この曲ではヴォーカルにエフェクトを使っているように、そこで新たな面を打ち出せたところも特色です。
この曲を聴いたとき、最初に浮かんだのが「少年の頃の記憶」。そこから歌詞にも書いたように、おもちゃ箱や絵本などの言葉を元にしたイメージが沸いてきた。ただ、最初は恋愛系の歌詞にも置き換えていたんですけど…。
銀也 KEKEって、恋愛系や暗い内容の歌詞を書きたがるんですよ。でも、僕がこの曲に求めていたのは、そうじゃなかった。そこから、一人の少年を主人公に、「この子はこういうことを考えてて、今を我武者羅に生きている」「その少年を、今の僕たちの姿にも置き換えよう」「少年の頃は何でも出来る気がしていたし、無敵だったよな」という話をKEKEとしながら、その方向性へ歌詞をチェンジ。夢をつかもうとしてゆく我武者羅な少年の姿に繋げました。
つかさ 今までのAMBEEKの良い部分を取り入れつつ新たな要素を持った楽曲として『little MONSTER-名も無き少年-』は仕上がっています。レコーディングで最初に触れたときは、犬で例えるなら「チワワのような可愛らしい楽曲だな」と思っていたんだけど。いざ、制作に取りかかったら、いきなりメタルなギターを求められるなど、「こいつは、まさに狂犬だ」という印象に変わったくらい、かなり荒々しい曲です。
『自虐メカニズム』
takuma. このいかつさは、これまでのAMBEEKにはなかったよね。
KEKE 今までのAMBEEKにはなかった、一番攻めた楽曲になったと思います。ノリもつかみやすいように、すでにライブでも熱い風景を作りあげていますからね。『自虐メカニズム』の歌詞に書いたのが、「別に、それでもいいじゃん」と自分の駄目なところを開き直ってさらけだしてゆく姿。今って、自分が悪者になるのが嫌で、けっこう人のせいにしたりする傾向が強い。その姿を、女の子の視点で書きました。中へ「ゆとり世代なんです」と出てくるように、そのイメージも、今の子たちに重ね合わせています。
銀也 今回のシングルで新しい色を出すきっかけになったのが、この歌。制作当時、KEKEが「今までのAMBEEKにはない、こういう表情の曲をやりたい」「こういうことを歌いたい」と自分の中にあるビジョンを出してきた。メンバーが明確な意志を持って「これをやりたい」というのなら断る理由はないように、メンバー一致で「その姿勢を打ち出そうぜ」と取り組んだ結果、今までのAMBEEKにはない楽曲が生まれたように、新たなAMBEEKを作りあげるきっかけになったのが『自虐メカニズム』なんですよ。この曲が生まれたからこそ、『「モノガタリに生かされたモノガタリで失った「暁」その結末」』や『little MONSTER-名も無き少年-』へと繋がったわけだからね。
MINAMI それまでのAMBEEKにはなかったどころか、ぜんぜん違った視点から完成した楽曲だったから、この曲をライブで初披露したときは、どんな反響がお客さんたちから返ってくるのか緊張しながら演奏していたのも覚えてるんだけど。お客さんたちの熱狂が凄かったように、あの反響の高さは嬉しい自信になったし。この曲をきっかけに、この先変わっていくうえで、大きな自信となる風を『自虐メカニズム』がバンド全体に吹かせてくれましたからね。
2022年2月10日には、赤羽ReNY alphaを舞台に「AMBEEK 3rd Anniversary 無料ワンマン」の開催も決定。シングル「アカツキ」にはライブで活きる曲たちばかりを詰め込んだように、この衝撃を、次は直接ライブハウスで感じてもらいたい。
TEXT:長澤智典
AMBEEK「モノガタリに生かされモノガタリで失った「暁」その結末」MV
https://www.youtube.com/watch?v=dHLDKpQbEDc
★音源情報★
タイトル:アカツキ
2021年10月13日RELEASE
品番:AMCD-0003
価格:1,500+税(¥1,650/税込)
CD TRCKS
1.「モノガタリに生かされモノガタリで失った「暁」その結末」
2.little MONSTER-名も無き少年-
3.自虐メカニズム
★LIVE情報★
AMBEEK 3rd Anniversary 無料ワンマン
日程:2022年2月10日(木)
会場:赤羽ReNY alpha
※詳細後日発表
2021年12月2日(木)新宿WildSide Tokyo
アンビエンス.イークvol.5~takuma. Birthday~
OPEN16:45 START17:15
ADV¥4.000 DOOR¥4.500
【出演】
AMBEEK/アンドゥー
【e+購入URL】
https://eplus.jp/sf/detail/3505040001-P0030001
チケット発売日 10月17日(日)10:00~
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