東京ビジュアルアーツで専門学校生が授業の一貫として運営しているメンズアイドルグループ、それがPointer→!!!!

専門学校東京ビジュアルアーツ、マスコミ出版・芸能学科の授業で企画、専門学校生たちが授業の一貫でプロデュース&運営するグループとして誕生した”メンズアイドル”が、「Pointer→(ポインター)」だ。メンバーは、山本 叶多(やまもと かなた)、星野 空良(ほしの そら)、中村 碧維(なかむら あおい)、志燿(しょう)の4人。
Pointer→は、11月中のライブデビューに向け今、準備を行なっている。Pointer→とはどんなグループなのか、その魅力を4人に伺った。

そこに書いてあったのが、「土日にアイドルをやってみませんか?」という文章でした。

――このメンバーが顔を合わせたのが…。

星野 空良(以下:星野) 学校の授業として、メンズアイドルグループを立ち上げようと企画が立ち上がったのが今年4月。そこで具体化した内容のもと、僕らに声がかかったのが6月になります。僕と碧維は同じ事務所に所属し、一緒に役者として活動をしていたので知り合いでしたが、叶多、志燿の2人とは、6月に初めて顔を合わせました。

――それぞれ声をかけられたとき、どんな気持ちでした?まずは、叶多さんからお願いします。

山本 叶多(以下:山本) 自分は舞台などを中心にNHK大河ドラマ「いだてん」にも出演するなど、役者としての経験を重ね始めたところでした。もっと実力や知名度を上げていきたいと思っていたなか、「メンズアイドルをやってみないか?」と事務所の方から声をかけていただきました。役者業と、歌やダンスを軸に据えた音楽活動ではぜんぜん勝手が違うから最初は迷いもありましたけど。新しい分野へ踏み出すことで自分の経験の積み重ねになれば、役者とは異なる視点でファンの人たちを増やしていけると思い、参加を決めました。

――志燿さんは、どんな理由から加入を決めたのでしょうか?

志燿 お話をいただいたのが保育園の頃からの同級生のお母さん。その方が芸能事務所を運営しており、声をかけていただいたのがきっかけです。3人とも芸能活動をしていますが、自分は本当に未経験。大学時代にダンスにはまり、サークル活動の一貫としてステージに上がってパフォーマンスをしてきた経験から人前に出て何かをやる楽しさは知っていたので、今回の誘いをきっかけに興味のあった芸能の世界へ足を踏み入れました。

――空良と碧維さんは、同じ事務所に所属している関係ですが…。

星野 話は別々にいただいた形でした。今でも覚えているのがアルバイトを終えて深夜に帰宅、ほっとひと息ついたときに、社長からLINEが届いたんですね。そこに書いてあったのが、「土日にアイドルをやってみませんか?」という文章。「えっ、アイドル??」と最初は驚きましたけど。役者とは違う分野だけど、自分を磨くいい経験になると思い、「ぜひ、やらせてください」と返事を返したことで参加が決まりました。ただ、いまだに「自分がアイドル??」と困惑もしています(笑)。きっとライブデビューをしたら、自分がアイドルという実感が出るんでしょうね。

中村 碧維(以下:中村) 僕は稽古中、社長が現場に来たときに「今、メンズアイドルのメンバーを探してるんだけど、興味はどう?空良はやると言ってたよ」と声をかけられました。

星野 えっ??そうだったの!!

中村 自分も役者をやるために今の事務所に入り、活動をしていた(大手携帯キャリアの広告に出演)身でしたから、声をかけられたときはアイドルと聞いて複雑な心境でした。だけど、新たな経験を重ねる意味でも良い挑戦になると思ったのが一つ。個人的に強く惹かれたのが、このグループは事務所が主導して進めるのではなく、あくまでも専門学校の学生さんたちが主導して進行。それを、講師の方や事務所が補佐していく形を取っています。その話を聞いたときに、「面白そうだな」と思い参加を決めました。もちろん、顔見知りの空良がいる安心感もありました。

活動の方針や方向を授業で決めているって、普通はない形じゃないですか。

――初顔合わせをしたとき、どんな印象でした?

志燿 空良と碧維はもともと知り合いということや、空良くんがお話好きということもあって、初顔合わせのときも2人はいろいろとしゃべっていたけど、志燿と叶多はただただ彼らが話してるのを聞いているか、講師の方や学生さんたちの説明を頷きながら聞いているだけでした(笑)。お互いの関係性って、一緒に過ごす時間を重ねるごとに近づいていくものだから、自分自身は「少しずつ打ち解けていけばいいかな」という意識でいました。実際、今は打ち解け合った関係でいます。

山本 僕の場合、最初は「やってやるぞ!!」と意気込んで初顔合わせの現場に足を運びましたが、 元々の性格が人見知りなため3人に何を話して良いのかわからず、距離の詰め方に戸惑っていました(笑)。

中村 最初こそ距離感のある関係でしたけど、活動を進めるなかで互いに気持ちを出すようになっていました。一番距離を縮めたのがダンスレッスンを始めてからでしたね。ダンスパフォーマンスってお互いの関係性が大事。互いの意思疎通を図るために、いろいろ腹を割って話し出したことが大きかったなと思う。

志燿 ダンスのフォーメーションチェンジは、特にみんなとの意思疎通をしっかり取れてないと上手くはできないことで、その動きをしっかりまとめあげていくなか、自然といろんなことを話し合い、互いの関係を近づけ、深めていったのも良かったかな。

星野 みんなが積極的に話してゆく性格だったのも、早くに互いの関係性を縮めた要因になったなと思ってます。今じゃ、空いた時間ずっといろんなことをしゃべっている関係だから。

志燿 今はナチュラルな関係です。

――学生さんたちとは、どんな形で物事を進めているのでしょうか?

志燿 まずは学生さんと講師の方で、グループ名から楽曲の方向性、どんな風に活動を進めていくかの流れを決め、それを僕らが受け止めます。そのうえで僕らの意見も取り入れてもらいつつ、最終的には学生さんたちが決めた工程で物事を進めていきます。具体的に形にしていくうえで、講師の方やそれぞれの事務所がサポートしていく形を取っています。

――まさに学生が主体になりつつ…。

山本 一緒に進めています。

星野 活動の方針や方向を授業で決めるって普通はない形じゃないですか。だから僕は、「こんな面白い企画に僕は今参加してるんだ」と身近な人たちに言いふらしています(笑)。

山本 叶多って、どんな人?!

――ここからは、一人一人のキャラクターにスポットを当てたいなと思います。まずは、叶多さんのことから教えてください。

中村 叶多くんは最年長ということもあって、出会ったときからいろいろと面倒を見てくれる頼りがいのある人です。とても話やすい人ですし、気も使ってくれる。叶多くんがいろいろと話しかけて引っ張ってくれるからこそ、メンバーそれぞれが関係性を縮めていけた面もありましたからね、ほんと、年上としてしっかりしている人です。

星野 まるでお兄ちゃんって感じですね。自分にお兄ちゃんがいたらこういう人がいいんだろうなぁ、という感じ。常にみんなを見守ってくれる人です。よく「ここは、こうしたほうがいいと思うよ」と、いろいろ優しくアドバイスをしてくれるから、本当に信頼のおける人。いつも丁寧な言葉使いだし、柔らかい物腰がフォーマットにある人だからこそ、いつもニコニコしています。ダンスも上手です。

志燿 いい意味で第一印象とずーっと変わらないというか、それこそお兄ちゃんという雰囲気を最初から出してくれている人です。グループの長男のような人だから本当に頼りになります。彼とは仕事帰りがいつも一緒なんですけど、帰り道でこれまでに経験してきた芸能の仕事のことをいろいろと話してくれるんですね。僕自身、芸能活動は未経験だから、経験豊富な話はとてもためになります。

志燿って、どんな人?!

――続いては、志燿さんについて聞かせてください。

山本 志燿くんはすごく個性的な人で、性格も面白いし、ダンスもすごく上手。彼はこれまでに何カ国だっけ?

志燿 17カ国。

山本 いろんな国を旅してきた人だから、人としての経験値は、僕なんかよりもぜんぜんある人ですからね。

――21歳の若さで、それだけの国を巡ってきたとは、良い人生経験を重ねていますね。

志燿 海外に行くと…それこそ言葉も通じないような国に行くたびに、生きることへ精一杯になれるから、「俺、生きてるな」と強く実感できるんですよ。今でも、日本に半年くらいいると、すぐに旅に出たくなってしまいます。

中村 志燿くんの第一印象は、「めちゃめちゃとがってる奴」でした(笑)。すごく派手な服を着てアクセサリーをジャラジャラしながら、「朝、起きるのが苦手で」と言いながらちょっと遅刻してやってきたときは、「すごい人がイメンバーになるんだ。やっていけるかな?」と思いましたけど。レッスンにすごく真面目に取り組むし、自分の意見もしっかりと持っていてそれをまわりに伝えてくれる。もともと踊りも上手だしラップもできるし、本当に個性の強い人です。とくに彼のラップは、今後グループの強みにもしていきたいですね。

星野 初対面のときの印象と一番変わったのが、僕の中では志燿くんでした。最初に会ったときはテーブルの端っこでクールに決めていれば、話を振らないと基本的にしゃべらない感じだったから、僕も最初は「上手くやっていけるかなぁ」と心配でしたけど。顔合わせから間もない時期、2人で写真を撮る仕事の機会があったんですね。そのときに志燿くんから気さくに話かけてくれて、「普段はクールに見せているけど、じつは気さくな人だ」とわかり、そこからは顔を合わせるたびに、趣味についてなど互いにいろんな話をするようになり、一気に親しみを覚える人になりましたからね。

星野 空良って、どんな人?!

――次は空良さんにいきましょうか。

志燿 2回目に会ったとき、さっき言ったように2人で撮影をしたんですけど。撮影前のメイクでパーマをかけた髪の毛をかきあげ、おでこを出しながら、ずーっとしゃべり続けていたんですよ。その姿はまるで関西のおばちゃんのようで、そこが強烈に印象に残ってる。
空良くんは、歌もダンスも未経験だけど、毎回送られてくる動画をしっかりと学んでは、それを練習のときちゃんと見せるんですね。自分もダンスをやってきたからわかるけど、努力したからこその成長を毎回示してくれる。だけどそれを自分から表立って出す人ではないから、「裏でめちゃくちゃ努力をしてる人だなぁ」と、俺はいつもそう見ています。

――空良さんは関西生まれの人?

星野 バリバリの東京生まれ、東京育ちです(笑)。

山本 最初はかわいいキャラで、以外と落ち着きのない、弟みたいな存在かなと思っていました。そこも彼の個性ですけど(笑)。空良くんはとにかくいろんな資格を持っている人。資格や趣味が多彩な人で、何事をやるうえでもまずはしっかり土台を固めてゆく。表面上はかわいい人ですけど、じつはすごくしっかりしている人です。

中村 空良と初めて会ったのは、もう2年ちょっと前のこと。あの頃はすごく不思議な子だなと思っていました。空良は演技がすごく上手いんですけど。それも自分の世界をしっかり持っている人だからだなと僕は見ています。自分の世界の色が強いからか、出会った頃はあまりしゃべらない人という印象だったけど、打ち解け始めたらすっごいしゃべります。その話も面白いから一緒にいて楽しい人です。

中村 碧維って、どんな人?!

――最後は碧維さんですね。

山本 碧維くんは自分のキャラと一緒というか、同じ匂いを感じていました。だけど接していくなかで自分よりもしっかりしているし、ダンスもめくゃくちゃ上手い。しかも意見もストレートに言ってくれるんですよ。そこは本当に信頼をしているところ。自分の意志や意見をしっかり伝えてくれる面はありがたいし、そこに魅力を感じています。

志燿 第一印象は寡黙な人。そんな積極的にしゃべってくる人ではないけど自分の意見にはしっかり芯が通っている。普段はそんなに笑わないというか、意外と物静かだけど、笑うときはすっごくいい笑顔を見せてくれる。彼がステージでどんな笑顔をみんなに見せてくれるのか、そこは期待したいです。

中村 ステージの上では緊張しそうだから、笑顔でいれるか心配です(笑)。

星野 初対面は稽古の時で、僕より年下なのに受け答えもしっかりできる好青年という印象でした。今もしっかり者の印象は変わらない人間的にも立派な人。たまに意外な発言を聞いて、心に闇を抱えているのかなと思ったりもするけどね(笑)。

あきらめない強い意志が未来を指し示すことをPointer→として伝えていきたい。

――Pointer→というグループ名の由来も教えてください。

志燿 パソコンのマウスが指し示すポインターというマークがあるじゃないですか。語源はそこから来ています。そこには、自分たちが応援してくれる人たちに未来を示そうという意味が込められています。

山本 グループ名を考えてくださったのは学生さんたち。僕らもいろんな人たちに未来を指し示していけるグループとして活動していかなきゃと思っています。

――Pointer→の未来については、どのように見ています?

志燿 Pointer→はまたデビュー前。これからいろんな人たちと出会っていくと思いますが、僕らのことを支持してくれる人たちをとにかく楽しませたい。これからどんな人たちがPointer→のファンになってくれるのか、その人たちとの出会いも楽しみですが、まずはしっかりと準備をしたうえで、みなさんの前に立ちたいと思っています。

――現状感じているPointer→の魅力も教えてください。

山本 僕らが目指しているのはファンの方々に愛されるグループであること。もちろんカッコいいグループであることも大事ですけどそれ以上に、ファンの人たちに愛されるグループであり、Pointer→のことを支持してくれる人たちに希望という未来を示せるグループであり続けていたい。それを示す活動をしていけるメンバーやグループだと僕は捉えています。

志燿 僕が今一番強みだと感じているのが、メンバー誰一人としてキャラ被りをしてないこと。4通りの推しを選べる。それぞれまだ人前には見せてない秘密兵器を隠し持っているから、それをどんな風にライブを通して見せてゆくのか、そこはメンバー自身も楽しみにしているところです。目標はライブを見た人たちが、つねに記憶として頭の中に甦ってくる。そんな活動をしていけるグループであることです。

星野 僕自身、チャンスをなかなかつかみきれず、あきらめそうになれば挫けそうになったこともありました。それでもみんなの前で輝く夢をあきらめることなく、必死に頑張り続けてきたなかでPointer→の一員として活動をするチャンスを得ました。あきらめずに続けていれば夢は絶対に繋がっていく。あきらめない強い意志が未来を指し示すことを僕はPointer→の一員として伝えていきたいし、そこを魅力にしていけたらなと思っています。

中村 僕ら4人ともずば抜けて歌やダンスが上手いわけではないです。もちろんそこに磨きをかけ続けていきますけど。それ以上に僕らは観ている人たちが「楽しい」とつねに感じて触れたくなる、そんなグループになっていきたいんですよ。そういう人間性を持っているメンバーたちばかりだからこそ、そこが魅力だし、そこをさらに魅力にしていきたいです。

まだまだデコボコの僕らを見れるのは、逆にレアなのかなと思ってる。

――Pointer→がライブ活動をスタートするのが11月中。どんな姿を見せてくれるのか、そこは期待しています。

中村 今はデビューに向けて準備中の時期だけにどんなライブを見せていけるのか。そこは僕ら自身も期待しているところですけど。まずはこの4人の個性を知ってもらえるライブを心がけたいなと思っています。

星野 それぞれの個性を活かせる活動をしていきたいよね。僕はいろんな資格持ちなんですけど。溶接もできるからそういう資格をライブ中に実践してみせるのも、他にはない魅力として示していけそうだよね。

山本 空良くんは本当にいろんな資格を持っている人だからこそね(笑)。

星野 今は正直デコボコだし、未完成の状態です。いつかはそれが綺麗になっていくんだろうけど。だからこそまだまだデコボコの僕らを見れるのは、逆にレアなのかなと思ってて。

山本 確かにね。いわゆる育成ゲームのような感覚で、僕らの成長を見続けてもらえたら嬉しいよね。

志燿 Pointer→が成長してゆく過程を追ってもらえたら…。それが今のPointer→の一番の楽しみ方じゃないかな。それに、今から応援してもらえたら、間違いなく古参のファンになれるので。ぜひ、その始まりの景色にも期待していてください。

TEXT:長澤智典

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