すべては運命のままに生きると宣言したEmpress、8月11日発売の2ndミニアルバム「運命」で、これまでの運命を変えてやれ!!!

 Empressが始動したのが2019年7月。その5ヶ月後となる2019年7月に、Empressは1stミニアルバム「one day」を発売した。 本当なら、次なる作品も間を開けずに発売するはずだった。が、昨年より起きたコロナ禍により、制作に入り始めていた作品も延期に。むしろ期間が伸びたことにより、「one day」の頃よりも遥かに進化した姿を、Empressは2ndアルバム「運命」(さだめ)に詰め込んだ。ライブではキャッチーな楽曲でさえ攻撃的な姿で示す彼女たちが2ndアルバム「運命」で示したのは、親しみやすいポップ感を増した姿。その理由を、メンバーたちが収録全曲の解説を通し、紐解いてくれた。

ここまでを、私たちは楽曲を熟成させるための期間だったと前向きに捉えています。

――8月11日に、2ndミニアニバム「運命」(さだめ)を発売しました。1stミニアルバム「one day」を出してから数えると…。

マナ 約1年8ヶ月ぶりになったように、メンバーにとって待望の作品になりました。

みつき 本当なら昨年には出したかったんですけど。世の中の状況に振りまわされてしまい、結果的にこの時期になってしまいましたけど。ここに収録した曲たちの大半が昨年の最初の自粛期間中に生まれた曲たちであり、自粛期間が開け、ライブ活動を再開して以降は、収録曲たちを毎月1曲ずつ「新曲です」と披露しては、ライブを通してじっくり育てる機会にもなったように、ここまでを、私たちは楽曲を熟成させるための期間だったと前向きに捉えています。

Yui それに、Empressのライブに親しんでいる人たちにとって2ndミニアニバムの「運命」は、ライブで馴染んできた曲たちを家でも楽しめる形になるからね。

――Empressと言えば、もともとつかみを持ったキャッチーな歌系楽曲が多いとはいえ、ライブでは激しく攻めた演奏に乗せて届けていますよね。その印象を強く受けていた理由もあるのか、2ndミニアルバム「運命」を聞いたときには、さらにポップ感を増した印象を受けました。

マナ 確かに、全体的に強いメロディーを持った覚えやすい楽曲が多いよね。でも、それも狙ったわけじゃなくて…。

みつき 自然な流れだったというか。昨年は、格好いい系と可愛い系二つの表情を持った新曲たちをバランス良く増やしていたんですけど。その中でもメロディアスでポップな曲たちを、今回は2ndミニアルバム「運命」の中へ詰め込んだ形になりました。もちろん、この中へも格好いい系の曲を入れ、Empressの持つ表現の幅も見せていますから。

「運命」は、「Empressといえば格好いいロックな曲調が魅力のバンド」という姿を強く印象付ける曲。

――ここからは、収録曲の解説をお願いします。冒頭を飾ったのが、「運命は自分の手で変えていけ」と力強く宣言する「運命」になります。

みつき よく「うんめい」と間違えて読む人が多いので、タイトルは「さだめ」ということを最初に伝えておきます。これは、ライブで活きる速くて格好いい曲をということで作りました。歌詞を書いたのがYuiなんですけど、この歌詞を書いた時期がね…。

Yui みつきから楽曲をもらって歌詞を書き始めたのが、昨年の3月後半頃。まさに、コロナ禍によりいろんな制限が出され、ライブ活動も止めなきゃいけなくなっていた時期。その後、自粛期間に入ったわけですけど。その期間中にも、悩みに悩んで、書いては書き直してを繰り返しながら書いた歌詞のように、当時感じていた気持ちを含め、とてもメッセージ性の強い歌になりました。
「自分の手で変えていけ」と書いたのも、あの頃は「コロナ禍が収まるのを待っていてはバンド自体が止まってしまい、守りたい場所やみんなの笑顔を失ってしまう。そうなるのは嫌だからこそ、自分たちで、今の運命(状況)を変えていきたい」という強い決意を書きました。

マナ わたしは歌を届ける立場。だからこそ、Yuiが示した思いをみんなへしっかり伝えようと歌いました。「運命」は最初の自粛期間の中で生まれた曲ではありますが、中に記された思いは、何時の時代でも人の心に響くポジティブな気持ちだと、わたしは歌詞を受け取ったときから感じていました。だから歌うときも、「生きてく中、たとえ迷いがあっても頑張っていこうぜ」という思いを胸に表現していました。
2ndミニアルバム「運命」に収録したのは、ポップな曲たちが中心。その中でも「運命」は、「Empressといえば格好いいロックな曲調が魅力のバンド」という姿を強く印象付ける楽曲になりました。

ハルジオンという花を擬人化した形でまとめあげた歌。それが「ハルジオン」。

――メロディアスな歌の背景から重く荒々しい演奏も飛びだすように、収録した中では、一番ロックな表情を映し出しているのが「ハルジオン」じゃないですか?

みつき 「こんなにもエモい曲はもう二度と書けない」と思えるくらいの楽曲が生まれました。

Yui いや、また書いてください(笑)。

みつき 「ハルジオン」を通して描きたかったのが、幻想的なギター演奏も活かしたロックな表情。これも、自粛期間中に生まれた曲。散歩をしながら思い浮かび、一気に作り上げました。

マナ 「ハルジオン」を披露すると、ライブの流れ自体がけっこう引き締まる感じがあるよね。

みつき お客さんたちも最初は聞き入ってるんだけど、だんだん身体がノリ出していく姿が舞台の上からも見えてるからね。

Yui 歌詞は、みつきとマナがそれぞれに書いた歌詞をわたしが一つに繋げ、そこへ自分なりの思いも書き加えた形で作りました。みつきが「すれ違う人の波にのまれて 自分捨てたふりして」とネガティブな気持ちを記せば、マナは「一輪の花から生まれた 終わりない夢」とポジティブな想いを書いたように、二つの異なる感情が混じり合っているところも面白さ。当時から、マナが仮タイトルとして「ハルジオン」と付けていたんですけど。ハルジオンの花言葉が「追想の愛」のように、2人の書いた想いも花言葉に重なることから、最終的にわたしが新たに言葉も加えつつ、ハルジオンという花を擬人化した形でまとめあげました。中へ「心の奥は蕾のように 重く下を向いて」と書いたのも、ハルジオンの花の蕾は重さから下を向いてしまうことから、ハルジオンの実際の姿も投影してみました。「この聲(こえ)が照らす君の道 進もう」でも、声ではなくて聲にしたのも、聲は人の声だけではなく、楽器の音など、いろんな音を声として認識し表現している言葉。だからこそ、メンバーみんなの演奏という声を伝えたくて、聲と書きました。この曲は、ハルジオンの花のことをいろいろ調べて聞いてもらええると、より深く楽しめるはずです。

マナ 最初は柔らかく歌いながら、どんどん熱が増していき、最後は力強く想いを届けるように歌っているのも、「ハルジオン」に込めたメッセージを伝えるうえで、その歌い方が生き方を示すのに似合うなと思ったからでした。

「ビターブレンド」はマナの初恋の歌?!

――「ビターブレンド」は、キャッチーながらも疾走感の強い、聞いた人たちの気持ちを弾ませるメロディアスなアップチューン。歌詞に綴った淡い恋心にも、胸がキュッと鳴りました。

みつき いつもは、メンバーの歌い演奏している姿を思い浮かべながら曲を作るんですけど。今回はそういうのを抜きに、ちょっとアイドルチックな楽曲を…と思って作った歌でした。より跳ねたポップなアレンジにしたのも、この楽曲が持つ世界観を重視してのこと。マナの書いた歌詞も可愛いんですよ。

マナ 歌詞には、今の恋愛話を書いてるように思われるかも知れませんけど。最後に「恋でした」と書いたように、大人になった自分が少女時代の初恋を思い出している歌なんです。

みつき えーっ、知らんかった!!!

マナ 恋とか、女子力とかぜんぜん興味のなかった女の子が、バイト先で出会った男性に、初めて「この人格好いい」となって、背伸びをしながらも、少しずつ心が大人になっていく様を書きました。

Yui これ、実話なん???

マナ いや、想像(笑)。ライブで曲を聞いた人たちからも「これは、実話なんですか?」と聞かれるんですけど、「違う」と答えてます(笑)。歌詞の中へ女の人の影もちらつくんですけど、それが好きになった人の彼女なのか、そうじゃないのか…。そこも、想像にお任せします。

Yui この曲、ライブになると、メンバーも、ファンの人たちもずっとジャンプしてゆくように、一緒に遊べる歌。みんなもタオルを回すなど、ライブでみんなと一つになり楽しめる楽曲です。
  

「きみと空」を聞きながら空を見上げると、悩んでいることも一気に吹き飛ぶはずです。
                          

――とても晴れた風景を描きだす「きみと空」は、開放界感満載の爽やかな楽曲になりました。

みつき 「きみと空」も、昨年の最初の自粛期間中に生まれた曲。爽やかで明るい表情の楽曲が生まれたことから、前向きな歌詞を乗せられるようにと、より晴れた曲調に仕上げました。「きみと空」は、ピアノとマナの歌声から始まるんですけど。あえて優しい表情から幕を開け、バンドの演奏が加わると同時に盛り上がり、サビでは跳ねた雰囲気で爽やかな開放感を出そうという狙いも持って作っています。

マナ ライブ中は、お客さんたちもサビで大きく左右に手を振れば、メンバーの振りを真似て一緒に楽しんでくれる楽曲です。

Yui この曲にはいろんな振りをつけても似合うなと思っているように、今もライブを通して成長し続けている楽曲なんですよ。

マナ Empressの楽曲の中、「空」をテーマにした歌は「きみと空」が初めてになりました。この歌を、晴れ渡った空を見上げながら聞いてると、めちゃくちゃ気持ちいいんです。とくに、今の季節には「きみと空」がすっごく似合います。人って、少し落ち込んだときに空を見上げたりもするじゃないですか。そういうときに、この歌と一緒に見上げると、悩んでいることも一気に吹き飛ぶはずです。あと、この曲をライブで歌っているとき、お客さんたちの目がキラキラしてるんですね。その表情を見るのも好きです。

Yui この曲ではとくに、「観ている人たち一人一人の心に届けー!!!」という気持ちで演奏しているからこそね。

みつき お客さんみんな、キラキラ輝けって気持ちでね。

「BEST LIFE」はマナの実体験を綴った歌。

――最後は、メンバーみんなが「WOW WOW WOW WOW WOW~」と歌っている、ライブでみんなと一体化を作り続けている「BEST LIFE」になります。

みつき 「BEST LIFE」は、Empressを始動して5ヶ月目頃に生まれた曲。当時、みんなで一緒に歌い、ライブで一体化できる曲をと思って作ったので、冒頭から「WOW WOW WOW WOW WOW~」とみんなで歌い叫ぶ場面が出てきます。この曲を披露し始めた頃は、お客さんも一緒になって声を張り上げ歌っていたんですけど。コロナ禍以降は声を出せなくなったから、早く、みんなと一緒に「BEST LIFE」をライブで歌いたいです。なんなら、ギターソロのあと、みんなと一緒に「WOW WOW WOW WOW WOW~」とエンドレスで歌い続けたいくらいです(笑)。

マナ 「BEST LIFE」の歌詞に登場する田舎暮らしの女の子は、夢をつかむために上京することに憧れを抱くんですね。やがて、その子は上京。素敵な仲間や環境、そしてファンたちに出会うという物語風の内容になっています…って、これはわたし自身の実体験の歌です(笑)。

みつき 「馳せる緑の景色」というのは、田舎の風景のこと?

マナ そう。山と田んぼばっかの風景だったから。

――最後に、「自分を脱ぎ捨てろ」と力強く歌うところにグッときました。

マナ 本当はやりたいことがあるけど、周りの目を気にして行動に移せない人ってわたしに限らず、たくさんいると思います。でも、それまでの自分を脱ぎ捨てなきゃ、本当の意味で変わってはいけない。それまでは優しい言葉で表現していたのに、最後だけ「自分を脱ぎ捨てろ」と強い言葉にし、力強く歌ったのも、一緒に変わろうという想いを伝えたかったからでした。

Yui CD音源 では、「1.2 1.2.3.4」と声を出しているところがあるんですけど。そこの「1.2」部分、ライブでは毎回その場所のことを叫んでいるので、ライブではそこにも注目してください。

すべては運命(さだめ)のままに…。

――ビジュアル面では、白いフリフリの印象姿を披露。これも、嬉しい意外性を持った表情として映りました。

Yui これまでのイメージを嬉しく裏切る形を取りました。むしろ、今までとのギャップを見せたいなと思ったんですよね。

みつき こんなフリフリの格好をしているのに、ライブでは頭振るし、激しく動いてるし。初めて観た人たちからしたら、「あいつらは、なんなんだ!!」みたいな。

Yui そう思ってくれたら嬉しいです。今回、ディスクユニオンさんで予約してくださった方には、メンバーのランダム写真3種の中からいずれかが付いてきます。タワーレコードで予約してくださった方には、着せ替えジャケットが付いてくるので、ぜひ白バージョンと黒バージョンの2種類を揃えてください。そして、ライブ会場で購入してくださった方にはポスターが付いてきます。

マナ ぜひ部屋に飾っていただき、寝るときに眺めながら、Empressと一緒に過ごす素敵な夢を見てください。

みつき 今はイベントライブへの出演と並行し、毎月無料でライブ配信もやっています。この機会に初めてEmpressに触れたという方も多いように、こちらもEmpressのことを知ってもらえる素敵な出会いの場にし続けていきたいなと思っています。

――最後に、ひと言ずつメッセージをいただこうか。

Yui 1stミニアルバム「one day」の頃より、メンバーみんなだいぶレベルアップしているので、ぜひ1年8ヶ月の成長ぶりを聞き比べてください。

マナ 2ndミニアルバム「運命」に収録している曲たちは、今のライブで中心になっている歌たち。Empressは無料配信から有料配信まで、配信ライブも積極的にやっているので、会場に足を運べない方は配信ライブを通し楽曲に触れ、興味を持ったら、ぜひCD音源も手にしてください。

みつき すべては運命(さだめ)のままに…。


TEXT:長澤智典

★インフォメーション★

アーティスト  Empress(エンプレス)
タイトル  運命 (サダメ)
発売日 2021年8月11日(水)
レーベル  ジリオンモードプロダクション
規格番号  ZMR-026
 
販売価格(税抜/税込)
定価 ¥2,200 (税抜価格 ¥2,000)

CD
1.運命
2.ハルジオン
3.ビターブレンド
4.きみと空
5.BEST LIFE

ディスクユニオン特典 
サイン入り生写真(各メンバーランダム3種)
タワーレコード特典
特製着せ替えジャケット

ガールズバンド界に現れた期待の新星Empress
ハードでメロディアスな楽曲が詰まった待望の2nd CD「運命」発売!
商品コメント
結成2周年を迎え更に音楽性に磨きをかけたEmpress
待望の2nd CD「運命」発売!
ハードなロックサウンドに90年代J-POPの影響を感じさせるメロディは
時代に流されない等身大の彼女達の音楽性を感じられる作品となっている。

ライブ日程

2021年8月14日(土) 吉祥寺CRESCENDO
たっぷり見せます!FullMooN、Empress
~無料で盛り盛りライブVol.3~

出演: FullMooN / Empress
開場 16:30 / 開演 17:00
前売り ¥0 (Drink別) / 当日 ¥0 (Drink別)
※無料ライブ配信あり

8月24日(火) 初台DOORS 
8月28日(土) Thunder Snake ATSUGI 
 

Empress twitter
https://twitter.com/Empress_tw
Empress Web
https://www.zillionmode.com/

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