1年越しに叶った念願のステージ『UPローチ 1st ワンマンライブ「UP×DATE」』

7人組アイドルグループUPローチ初となるワンマンライブ「UP×DATE」が2021年4月11日(日)白金高輪SELENEb2にて開催された。

森川すみ、森川まな、天宮瑠那、近藤亜沙、汐見茉莉花、立花紗知、藤井聖羅からなるUPローチは、『全力で沸けるアイドル』をコンセプトに人々に笑顔と娯楽を届ける7人組のエンターテイメントグループ。
ちょうど一年前の2020年4月にデビューするべく結成されたが、4月11日に予定していたデビューライブは新型コロナウイルス感染拡大防止の為に苦渋の決断で中止。いつ、ファンの前でデビューライブができるのかもわからない不安な状況の中、デビュー前に行ったクラウドファンディングでは200万円以上の支援を集め、2020年5月23日に異例の無観客配信ライブデビューを果たした。

コロナ禍でデビューしたにも関わらず、キャッチーな楽曲と見る人全てを幸せにしてしまうような弾ける笑顔と元気に溢れたステージングで怒涛の勢いでファンを獲得。いま最も期待されているグループと言っても過言ではない。
そんなUPローチが、あの日、あのとき立ちたくても立てなかった白金高輪SELENEb2の舞台で、念願の1stワンマンライブ「UP×DATE」を開催した。

今回のライブは300枚のチケットがSOLD OUTしており、開場とともにフロアはこの日を待ち望んだ多くのファンで満たされた。
ライブがスタートすると、まずは白金高輪SELENEb2特有の大きなスクリーンに今回のワンマンライブのために作られたオープニング映像が流れ、会場の期待感は序盤からマックスに。

一曲目は、デビュー時の赤チェック柄衣装を身にまとい、UPローチの代名詞とも言える曲「ドキドキLOVE」を披露。前述したクラウドファンディングにて目標額を達成して制作が叶ったMVの映像とともにパフォーマンスが繰り広げられた。笑顔の中には少し緊張感が感じられる。

続いて「ダイナマイトポップコーンエレクトロ」「おすすめのアイコトバ」、MCを挟んで「愛をゲッチュ」「キラキラ」と、キャッチーでポップな楽曲を次々に披露した。
「全力で沸けるアイドル」というキャッチフレーズにふさわしいエネルギー溢れるフレッシュなステージにはもう緊張は感じられず、初めてのワンマンライブとは思えない、息のピッタリあったパフォーマンスでライブを駆け抜ける。

楽曲が終わり会場が暗転すると、メンバーひとりひとりの思いの丈が綴られたメッセージムービーが流れた。無観客配信ライブでデビューしてから今日まで、それぞれが感じてきた思いが語られる。期待と不安が入り交じる中でも真っ直ぐに進んできたこの一年間。そしてこれからの未来への決意がライブ映像のダイジェストとともに流れ、会場は感動的でしんみりとした空気に包まれた。

映像が終わると、なんと新衣装に身を包んだメンバーがステージイン！
新衣装はメンバーそれぞれに動物の耳がついていて、アニマルモチーフの衣装となっているようだ。前半のクラシックなイメージの赤チェック柄衣装とは打って変わって、可愛らしさ全開。メンバーによって全てデザインが異なっていて、それぞれの個性が衣装に反映されている。
後半一発目は、今回のツアータイトルにもなっている楽曲「UP×DATE」を投下。続いてノンストップで5曲が披露された。
連続で披露されるアップテンポなナンバー、開場のファンは声が出せない代わりに手拍子やサイリウムを振ってライブを楽しんでいた。
「UPローチこれが最後の曲になります！最後まで盛り上がっていきましょう！」という煽りを聞いて、もう終わってしまうのかという寂しさを感じながらも、ラストは「お疲れSUMMERDAY」。ライブの締めくくりに相応しい疾走感のある爽やかなナンバーだ。
ステージが終わると、「UPローチでした、ありがとうございました！」と笑顔で告げ、メンバーはステージの奥へと去って行った。

アンコールを求める拍手に呼ばれてステージに戻ってきたメンバー。聞き覚えのないピアノのしっとりとした音が流れると、森川すみが情緒をたっぷりと乗せてバラード調のメロディーを歌い上げる。本日初披露の「Upplause」だ。
今までのポップでキャッチーな楽曲とは全く雰囲気の違ったエモーショナルな楽曲で、見たことのない表情に魅せられる。なぜだかどこかで聞いた気がすると思えば、中盤で流れたメッセージムービーのBGMは「Upplause」のオルゴールアレンジという粋な計らいだ。

会場がエモーショナルな空気に包まれる中、最後はメンバーそれぞれワンマンライブを終えての思いを語った。この一年間様々な思いを抱えて活動してきたメンバー。立花紗知は、「アイドル一年目は種を植えて芽を出すところまでこれた、アイドル二年目は蕾から花を咲かせたい」と語り、きっと一生懸命MCの言葉を考えてきたのだろうなと、親のような温かい気持ちになってしまう。

集合写真撮影の流れに移ると、スクリーンには突然「重大発表」の文字。
サブスク配信決定、夏の“無銭”ツアー7都市巡り決定が大々的に発表されると、メンバーは歓喜の声を上げ、会場は大きな拍手に包まれた。

幸福感に満たされた空気の中、ラストはUPローチといえばこの曲、「ドキドキLOVE」でライブを締めくくった。

最後に汐見茉莉花が「みんなと一緒だったら、これからも鮮やかな景色を描いていけると信じています！私達についてきてください！」と告げ、ライブは全て終了。
コロナ禍で異例のデビューを果たしてから一年、苦境に負けることなく確実に日々「UP×DATE」されているUPローチ。2年目の躍進も楽しみだ。

なお、本日の公演の模様はDVD＆Blu-rayとして発売が決定している。今回のライブレポートには敢えて記載しなかったサプライズも起こったので、会場に足を運べなかった方は要チェックだ。