パンクムーブメント“東京ロッカーズ”を牽引したレジェンド・S-KENが、映画『二丁鼓(にちょうつづみ)』で主演を務めることが発表された。
本作は、戯作者・山東京伝による風刺劇『時代世話二丁鼓』を原作とした映画化作品である。
ここ数年、さまざまな挑戦を続ける“パンク老人”S-KENが、今度は俳優として“老いぼれ浪人”役に挑み、妖怪退治の物語に命を吹き込む。

物語は、平安の世を舞台にした「音楽黄表紙・妖怪退治奇譚」。
監督は『正長の土一揆』『忍性 NINSHO』などで知られる秋原北胤。
山東京伝没後210年を機に、秋原組が総力を挙げて8年ぶりに京伝原作を映画化した。

S-KENは衣装、舞踏、作詞、歌唱までも自ら手がけ、ニュージャポニズムとでもいえる21世紀版黄表紙の風刺精神と風俗描写を生み出している。

物語のあらすじ
時は平安時代。かつて“百足退治”で名を馳せた武将・トータ(S-KEN)は、今やドロップアウトし、小粋な老いぼれ浪人として港町で悠々自適の暮らしを送っていた。
そんな折、大納言・藤原実頼(土屋神葉)は、国を乗っ取ろうと企む偽平偽門(綾田俊樹)の悪行に苦しみ、トータのもとへ助けを求める。
すったもんだの末、トータは七変化の妖怪・偽平偽門退治に乗り出す。
聖観音(スティーヴ・エトウ)も登場し、摩訶不思議で前代未聞のトータVS偽門の対決が幕を開ける——。

S-KEN コメント
「監督から“主演をやってくれ”と言われたとき、未体験のことに戸惑った。
だが、原作が江戸時代、手鎖50日の刑を受けても懲りずにお上をちゃかし続けた“パンクで粋な”山東京伝と聞いて、江戸っ子のなれの果てとして、これは受けるしかないと思った。」
上映情報
池袋 HUMAX シネマズ:2025年10月31日(金)~11月13日(木)
※S-KEN舞台挨拶:11月1日(土)正午12:00〜
横浜シネマ・ジャック&ベティ:2025年12月6日(土)~12月19日(金)
※S-KEN舞台挨拶:12月6日(土)時間未定


作品情報
タイトル:『二丁鼓(にちょうつづみ)』
原作:山東京伝『時代世話二丁鼓』
監督:秋原北胤
脚本:落合雪江
音楽:島田尚
出演:S-KEN、綾田俊樹、スティーヴ・エトウ、土屋神葉、市川男寅 ほか
公開:2025年10月31日(金)より順次公開
さらに次なる話題——「東京ロッカーズ」映画化も進行中!
1970年代後半の伝説的パンクムーブメント「東京ロッカーズ」を題材にした映画も、来春公開を予定。
原作は地引雄一氏の著書『ストリートキングダム』で、若き日のS-KEN役を俳優・大森南朋が演じる。

S-KENの公式SNSでは、地引氏が撮影し本人に送った当時の貴重なスナップ約200点の中から、毎月1枚ずつを公開中。
映画公開に先駆け、あの熱狂の時代が再び甦る。

終わりに
止まらぬ創作人生——。
70代のS-KENは、音楽・映像・文芸の垣根を越えた活動を次々に展開してきた。
ニューアルバム『P.O.BOX 496』リリース後、“EGO-WRAPPIN’”の森雅樹らと新バンドを結成。
写真集『S-KEN Punk Old Dicks』出版、伝説イベント「カメレオンナイト」復活、土屋太鳳監督作への出演など、表現領域は拡大の一途をたどっている。
そして今度はスクリーンの中で破天荒な主人公を演じる——老いてますますパンク。
移住先・三崎港での活動でも嵐を呼びつつ、S-KENの新たな伝説が再び始まる。






