国産エレキギターメーカーCaramel’s Guitar Kitchen 12ヶ月連続新作プロトタイプリリース第6弾 展示会で大好評だったレトロフューチャーに金平糖デザインの続編!?

SNSを中心にその独創的デザインとファッショナブルな打ち出しで注目を集める国産ハンドメイドエレキギターメーカー「Caramel’s Guitar Kitchen(キャラメルズ・ギター・キッチン)」(※以下CGK)が12ヶ月連続新作プロトタイプリリースの第6弾 『PT6_ Cosmic Konpeito MintGreige(コスミック・コンペイトー・ミントグレージュ)』を本日発表した。

今年1年をかけて毎月1本新作プロトを発表していくという前代未聞の企画で、元ラーメン屋という異色の経歴をもつCGKクラフトマン片田武司(カタダタケシ/福岡在住)の自由な発想と遊び心、こだわりを詰め込んだプロト(試作)。先月までにリリースされた5本はすでにSOLDOUTという人気ぶりが窺える。国産ハンドメイドギターでありながら驚きの低価格で好評だ。
 

CGKオリジナルシェイプ

 
今回のギターは、先月発表されたプロトタイプPT5を“横浜ミュージックスタイル2025”に展示したところ、そのレトロフューチャーなデザインと機能性が大変好評だったため、急遽同じデザインでカラーと部分的にスペックを変更したものが作られた。前回同様、1950年代のビザールギターを彷彿とさせていながら、しっかりとマテリアルにこだわり、斬新かつ現代の実用性を備えた1本だ。フリーハンドでデザインされたというボディは、まさに自由で奇抜なCGKオリジナルシェイプである。
 

 
変更点は、前回アーム付きブリッジだったが、今回はハードテイル、ショートブリッジで3ウェイのブラスサドルとなっている。また、弦をボディ裏に通すことでテンション感を変え、ボディの鳴りがダイレクトに弦に伝わるようにした。そしてメイプル指板にすることでシャープさが増してキレのあるサウンドとなった。
 

 
そして、ヘッドも今回は新しい形状にトライしていて、より個性が際立つ1本となった。

元々レトロなビザールギターが好きだったクラフトマン片田は、樹脂製で廉価品のイメージであったり、可愛いけれど弾きにくいというビザールギターのイメージをそのままを作るのではなく、パーツや木材にこだわり、現場でも通用する確かなサウンドと弾きやすいギターを目指した。ボディの角張りと曲線の調和は一見奇抜に見えるが、弾きやすく計算されており、座って弾いた時に何の違和感もなく膝上にフィットする。その凸凹な角張りがコンペイトー(金平糖)に見えることから名づけたネーミングセンスもCGKらしい。
 

弾きやすくデザインされたボディ

 
ボディは薄めの40ミリ厚のアルダー材を使用。そこにゴールドフォイルタイプのミニハムバッカーを2個マウント。薄手のボディーにハムバッカーという相性が良く、フロント・ピックアップは甘くメロウで、ブリッジ・ピックアップはタイトで太いサウンドが魅力。また歪ませた時の軽快かつ適度な太さとサスティーンも心地良い。
 

40ミリ厚のちょっと薄めのボディ

 
またCGKの特徴であるVピックガードとボディ淵にあるチェッカードステッチも健在で、塗装は同じく1950年代のギターに多くみられたニトロセルロースラッカー塗装。ボディ裏のコントロールパネルもミッドセンチュリー的なデザインとなっていて、ストラップピンやジャックプレートの位置も細部へのこだわりが見受けられる。
 

 
クラフトマン片田のコメント
『前回フリーハンドで描いたボディーのアトミック・コンペイトー・トレモログリーンが横浜ミュージック・スタイルで好評だったので、ブリッジなど違うパターンのレイアウトを作ってみました。ボディーカラーは今まで敬遠しがちだった白っぽい物を作りたくて色々と調合していたら面白い色に!ほんの数滴垂らしたブルーが最後まで存在感を残して絶妙なミントグレージュの出来上がり。チェッカードステッチはグレーに。今回はヘッド形状も遊んでみました!』
 

クラフトマン/片田武司(福岡にて)

 
片田の心情として「ギターを抱えた瞬間に気持ちがグッと上がるもの」を作りたいという。独学で40年近くギターを作り続けてきたので、決して優等生的なギターではないが、彼の個性が滲んでいるので愛着が湧くというファンも多い。

このプロトの企画は今後も毎月20日に新作をインスタやXやHPにて発表し、CGKオンラインショップまたは楽器店に置かれて販売される。製作段階で試行錯誤するプロトタイプなので普段より低価格。手作り感や作りの荒い部分もあるが、世界に1本のみなので貴重だ。上半期と下半期に分けてSNS上で「いいね」で投票してもらい、順位を決めていく。いいねをしてくれた方の中から抽選でプレゼントもあるとのこと。好評なギターは後々ラインナップに加えられ商品化される可能性もあるという。
 

ヘッド裏にシリアルナンバー入り

 
最近ではSNSで知ってはいても実際に弾いたことがなかった人たちが、展示会で実際に触って、デザインだけでなく、その弾き心地とサウンドに驚かれることが多くなったようだ。歴史やルーツを感じ取り、新しいものとして誕生する。こうした新規メーカーの自由な取り組みが”良質な国産ギター”の名の下に手を取り合い、少しでも楽器業界全体の活性化、楽器を弾く若者の増加に繋がれば良い。CGKもそう願うメーカーの1つなのかも知れない。
 

 
次回7月のプロトはどんなギターが出来上がってくるのか?今から楽しみにしておこう。
 

photo by Takayuki Sasaki

 

★インフォメーション★

CGK_PT6_ Cosmic Konpeito MintGreige

参考価格:305,000円 (税別) / 335,500円(税込)のところ
販売価格:235,000円(税別)/258,500円(税込)※ロゴ入りソフトケース付き

発売日:2025年6月20日 正午〜
販売サイト: CGKオフィシャルオンラインショップ
URL:https://caramelsguitarkitche.stores.jp/

Specification
Body:Alder
Body Finish:Nitrocellulose Lacquer
Neck Material:Maple
Fingerboard:Maple
Frets:22
Fret Size:Medium wide
Scale Length:648mm
Nut:Graph Tech TUSQ
Pickups(Front):Mini-Humbucker GoldFoil AlnicoV
Pickups(Bridge): Mini-Humbucker GoldFoil AlnicoV
Switching:toggle switch(Switchcraft)
Controls:MasterVolume×1(CTS) /MasterTone×1(CTS)
Bridge:Hardtail 3way Brass Saddle Bridge
Peg:GOTOH
Strap Pin:GOTOH Ep-B3

 
Caramel’s Guitar Kitchen profile

2021年に立ち上げられた福岡発ハンドメイドギターブランド。その特異なデザイン性だけでなくこだわりのスペックでサウンドにも定評がある。手にしたときに「気持ちがグッと上がるもの」を作りたいをモットーに見た目と弾き心地を追求し続ける。昨年は福井県漆塗り業社とコラボギターを発売し、島村楽器とのコラボSTギターが発売前に完売するなど斬新な企画と話題を発信し続けている。

 
【Official CGK ONLINE SHOP】https://caramelsguitarkitche.stores.jp/

【Official CGK HP】https://caramelsguitarkitchen.net/

Instgram:https://www.instagram.com/cgk_guitar/
X:https://x.com/CgkGuitar

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