12ヶ月連続プロト新作リリース企画が好評！過去３本は即完！ 待望の第４弾はありそうでなかったグレイカラーのNEWデザイン！ 4/20〜発売！

先月行われた横浜ミュージックスタイル2025でも、独創的デザインと斬新な企画で来場者の注目を集めた福岡発のエレキギターメーカー「Caramel’s Guitar Kitchen(キャラメルズ・ギター・キッチン)」（※以下CGK）が12ヶ月連続新作プロトタイプリリースの第4弾 『PT4_ Lateral Line Gray』を発表した。

今年1年をかけて毎月１本新作プロトを発表していくという前代未聞の企画だが、1月から3月にかけてリリースされた３本はすでにSOLDOUT。元ラーメン屋という異色の経歴をもつCGKクラフトマン片田武司(カタダタケシ）の自由な発想で遊び心とこだわりを詰め込んだプロト(試作)なのだが、国産ハンドメイドギターでありながら驚きの低価格で好評だ。

今回のギターは、世の中に意外と少ないグレイカラーのエレキギターを作りたかったという発想のもと制作に取り掛かった。シンプルなテレタイプで、グレイカラーをより目立たせるように、CGKの特徴でもあるチェッカードステッチをボディの側面に施したNEWデザイン。

側面の中央にあるラインが魚の「側線」に似ていることから” Lateral Line”と名付けられ、こうした遊び心もCGKならではだ。この点線(チェッカードステッチ)はバインディングではなく、片田が独自で編み出した塗装法によるもの。１枚ずつマスキングテープを貼り付け、塗装し、１枚ずつ剥がしてゆくというとても手間暇のかかった作業。よく見ると四角が少しずれている所もあって、そこもハンドメイド感があって良い。全てニトロセルロースラッカー塗装というのもCGKのこだわりだ。

また、シンプルなグレイをより一層引き立たせるためにピックガードはシルバーラメでアクセントを付け、ピックガードのセンターに走るダイヤ柄のステッチもポイント。

フロントにはゴールドフォイル風ダイヤモンド柄のレトロなデザインのミニハムバッカー（アルニコV）、リア・ピックアップは国産(アルニコV)がマウントされている。

＞クラフトマン片田より
『ネックはワンピースのメイプルネックで、ローズ指板に比べるとパキっとする印象のサウンド。アルダー材ボディーと相まってフロントのミニハムバッカーは甘く、リアピックアップは歯切れが良い。通常のハムバッカーほど太過ぎず幅広い音作りが出来て楽しいギターになった。グレイにブラックの差し色で本当にグッと来るカッコ良さ！気分が上がるね！』

片田の心情として、ギターを抱えた瞬間に気持ちがグッと上がるものを作りたいという。独学で40年近くギターを作り続けてきたので、決して優等生的なギターではないが、完璧でない個性に愛着が湧くというファンも多い。

このプロトの企画は今後も毎月20日に新作をインスタやXやHPにて発表し、CGKオンラインショップまたは楽器店に置かれて販売される。製作段階で試行錯誤するプロトタイプなので普段より低価格。手作り感や作りの荒い部分もあるが、世界に1本のみなので貴重だ。上半期と下半期に分けてSNS上で「いいね」で投票してもらい、順位を決めていく。いいねをしてくれた方の中から抽選でプレゼントもあるとのこと。好評なギターは後々ラインナップに加えられ商品化される可能性もあるという。

他のメーカーに比べてCGKが低価格なのには理由がある。昨今、原材料費の高騰で値上げを余儀なくされているギター業界、さらにAIなどにより若者の楽器離れが加速している。そんなかなで少しでも手に入りやすい価格に努め、楽器業界全体、そして次世代への橋渡しができれば良いと考えている。とはいえ世界的な物価高には抗えないので、いずれ値上げは避けられないだろう。このクオリティでこの価格は今がチャンスかもしれない。

新しい国産ギターメーカーのこうした努力や自由な取り組みによって少しでも楽器業界の活性化、楽器人口の増加に繋がれば良い。次回5月はどんなギターが出来上がってくるのか？今から楽しみにしておこう。

 
photo by Takayuki Sasaki
 

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