絶叫する60度、三周年記念ワンマン公演を満員の新宿LOFTで。そこには「生きる意味」を示した2人の生きざまが映し出されていた!!

デビューから7月30日で丸3年。この3年間で行ったライブ本数はこの日でちょうど733本目。ライブを重ねるごとに経験を重ね、今や月の大半を全国各地でライブを行いながら2人は生き続けている。過ごすなんて生易しいものじゃない。2人は1本1本のライブを通し、みずからの声を上げることで「今日も生きている」ことを実感し続けてきた。絶叫する60度にとってライブは自分たちが生きていることの証。その現れがこの日の733本目に繋がっている。

絶叫する60度は7月30日に(日)に新宿LOFTを舞台に、共にミニアルバム『剥』を作り上げた I love you Orchestraをパートナーとして「絶叫する60度 三周年記念ワンマンライブ 『三年Days』」と題したワンマン公演を行った。場内には300人を越す人たちが足を運び、まさに今の絶叫する60度の勢いを表すかのように会場は熱気に包まれていた。

 3年間の歩みを記した732本のライブデータがスクリーンに流され、ファンとともに絶叫する60度の歴史を反芻する。記念すべき733本目のライブは、これまでの歩みと、これからも重ね続けでゆく日々へ向け、当たり前のように一歩を踏み出すよう『桜は二度散る、そして二度咲く。』から幕を開けた。込み上げる想いを最初からすべて吐き出す勢いで、2人は魂を込めた歌声を会場中へ響かせてゆく。その叫びへ熱い想い詰め込んだ絶叫を返してゆくえっふー(ファン)たち。
 「これからも『三年Days』を歌い続けていきます。今日のこの景色を焼き付けていてください」。魁(kai)の言葉を受け、絶叫する60度はこれまでの歩みを噛みしめるように、これからも歌に刻んだ想いを噛みしめ続けようと『三年Days』を熱唱。「僕は君を傷つけていた 君も僕を傷つけていた」。2人とえっふーが互いの絆を確かめるように声を張り上げ絶叫していた。

 「これからも絶叫する60度を続けていきます。何故なら、続ける先には出会いという宝物があるからです」。突き上がる無数の拳と熱した声。その先には、えっふーたちへ挑むように『インディペンデンス・デイ』を歌う2人の姿があった。何よりそこには、止まぬ無数の言霊がこだましていた。
『逆襲という名の旋律』に続けて、MCで魁が懐かしい話を始めた。「次の曲は昔は私がソロで歌っていた曲で、私が歌っている間、もんてろは客席で水を噴射したり、えっふーを殴りにいってた曲です(笑)」。魁の言葉に続き流れたのは『タイトロープドリーマー』。
続く『才の雨に撃たれて』。魁がステージ上のバーを握り、今にも客席へ飛び込まんばかりの勢いで煽り叫ぶ。次はヘヴィファンクナンバー『絶対零度ファンク』。もっともっと飛び跳ね騒げと言わんばかりに、唸るグルーヴに乗せ昂る感情を揺らし続けていた。
「絶叫する60度がライブをやる理由は、お金儲けでも有名になるとかでもなくて、ただ楽しいからステージに立っています。絶叫する60度が絶叫する60度であるためには楽しんでいなきゃいけない。だからこれからも楽しむために歌い続けます」。魁の言葉を受け、2人が心の底から音楽を、ライブを楽しもうと届けたのが『ラブレター』だ。この歌は音楽へ向けた告白だ。2人が目を剥きながら「僕らが僕らでいるために この歌を歌ってる」と叫ぶ様に音楽とともに生きる覚悟を感じずにはいられない。

「勝ち負けとか名誉とかはいらなくて、歌が上手いとか下手とかも関係なくて、私は生きるために歌い続けたい。私はこの絶叫する60度をやりたくて何もかも捨ててきました。これで絶叫する60度もなくなったら何もない。この3年間たくさんの人と出会いました。出会いもあれば別れもある。続けたくても続けられなかった仲間もたくさんいる。私もしんどいときはあるんです。でも、私たちがステージに立ち続けたら、いなくなった仲間もみんなの記憶の中へ一緒に居続けられる気がする。思い出も一緒に語りあえる。だから私はこのステージに立ち続けたい」
もんてろの言葉に続いて流れた、続けることの想いを投影したミドルバラードの『道化師のパズル』。先にもんてろが語った気持ちを歌にのせ、2人はたくさんの仲間たちの想いを背負うように歌っていた。
続けて『Dead or Drive』。もんてろの「3.2.1」の合図に合わせ、えっふーたちが一斉に飛び上がった。激しく駆ける演奏に乗せ、身体をシェイクさせ歌う2人。死ぬか生きるかではないが、ともに限界を超えて魂を一つに燃え盛ろうと、2人は熱く熱く歌いかけてきた。
ここでギターを手にした魁の演奏を背に、もんてろが歌う『マボロシリアル』。沸き立つ気持ちを放熱するように歌うもんてろの歌声には強い意志があふれていた。その意志に触発されたえっふーたちの張り上げる声にも強い意思が沸き立っていた。

「絶叫する60度という船にみんな乗ってくれて本当に嬉しいなと思います。いろんな奇跡が重なってみんなとこの時間を過ごせてるんだなって実感しています。どんどん仲間ができて、でも別れもあって。いつかは別れがくるんだろうと寂しいことも考えちゃうんだけど、今この瞬間が大事だからこそ、言えるときに言わなきゃいけないなと思いました。絶叫する60度に出逢って、好きになってくれて本当にありがとう。一人一人の心へ届くように歌うので受け止めてください」

魁の言葉に続き、2人はいろんな出会いを通し共に歩んでいる今の仲間たちに感謝の想いを伝えようと、ハートフルでメロディアスな『T字路』を歌いかけた。「奇跡を重ねて僕らここにいる」ことを素直に喜ぶように。この関係へ強い感謝の気持ちを届けたくて、2人はえっふーたちへ向け歌いかけていった。
一転、ふたたび感情のストッパーを叩き壊せとばかりに、2人は凛々しく力強く『Only Place We Can Cry』を突き付けた。ここで共に歌い叫ぶことで、自分らしくいられると主張するように、魁ももんてろも、沸き上がる気持ちのままに歌をぶつけていた。感情を抑えきれない魁が客席へダイブし己を開放。その姿も強く瞼に焼きついた。

I love you Orchestraが絶叫する60度の背景に陣取った。ここからは、絶叫する60度×I love you Orchestraとしてのライブの始まりだ。テンションを限界まで上げてやると言わんばかりに煽る2人。轟音響かせるバンド演奏と絡みながら彼女らが最初に届けたのが『天志音』だ。凄まじい音の洪水に巻き込まれながら、誰もが飛び跳ね絶叫の中で暴れだした。熱い熱い煽りナンバー『天志音』を通し、場内はスパークしたえっふーたちの騒ぎまくる光景に支配されていた。
『弱虫の唄』に合わせ、会場は熱狂渦巻くロックパーティーな会場に変貌。裸の心のまま、感じるままに歌い騒げばいい。ここにはルールなんて無い。唯一あるとするなら、それは自分らしくいろということ。絶叫と拳を振り上げ騒ぎたいならそれでいい。それが最高の笑顔を生み出す原動力なのだから。

「誰かの成功に心から拍手を贈れない私がいます。私は自分が戦ってる相手だったら素直に拍手を贈れない。そういう暗い心を吐き出した、結局自分が一番大好きで大嫌いという歌です」。魁の言葉に続いて飛び出した『I love me.』は、ネガティブな気持ちとは裏腹に明るく軽快に弾けたメロディックパンクナンバー。その歌詞は2人の歌声を通すことで、とても前向きな意志としても心へ響いてきた。それは、絶叫する60度の2人がマイナスな自分さえ認め、しっかり未来を見据えているからだ。気にすることはない、誰だって自分が大好きなんだから。
熱した勢いを抱いたまま、演奏は『ススメ。』へ。自分に嘘を吐かず言いたいことを言えばいい。迷わず信じた未来へ突き進め。2人が気持ちを熱く鼓舞していく。誰もが2人に合わせ、大きく両手を振りながら無邪気にはしゃぎ続けていた。

演奏は一切止まることなく突き進んでゆく。さらに熱気と激しさのアクセルをベタ踏みしながら、絶叫する60度は『泡沫の今、未来の過去。』を突き付けた。昂る感情、沸き上がる情熱、突き上がる無数の拳と野太い絶叫は、この熱狂を共に分かち合うことの喜びを表したサインだ。
「私たちはずっと何十年も突き進み続けます」。もんてろの叫びではじまった『8522の夢』。激しく唸りを上げる演奏の上で、ともに全国を駆け巡る相棒である機材車に捧げたナンバーを歌い上げる。
絶叫する60度×I love you Orchestraによる最後は、『small money,sweet honey』だ。ご機嫌なロックンロールナンバーに乗せ、会場は音楽が生み出す楽しいグルーヴへ身を委ね、頭を真っ白にはしゃぎ続けていた。

アンコールで突如『ラジオ体操第2』が流れ出す。しかしえっふーたちは特段驚く様子もなく粛々と音楽に合わせ体操を始める。その体操の途中、唐突に『絶叫ジャッジメント』が場内へ激しい音を轟かせ、2人がステージに雪崩れ込んできた。嬌声に包まれるフロア。満員の観客たちがふたたび全力で騒ぎだした。
次のブロックに届けたのは、彼女たちのライブでもお馴染み、国民的アニメ作品の絶叫する60度流パンキッシュなカバーたち。『君をのせて』も、続く『となりのトトロ』でも、曲調は異なれど、場内をつんざく沸点寸前の絶叫と突き上がる無数の拳が支配していた。

「人の役に立ちたい、人を笑顔にしたいと思ってたけど、コミュ障だから人を不快にしてしまうことが多々あったんです。でもこの3年間、人に恵まれて、人間嫌いを克服しつつあるんです。3年通してすごく素敵な人たちに出会って自分も変わろうとしてきたし、人との出会いはいいことだなとも思えるようになってきた。3年なんて通過点だから、今日集まってくれた素敵なえっふーたちを全国へ増やすために、まだまだ走り続けようと思います。それでは聞いてください、ポニョ。」
もんてろの柄でもない真摯なMCにじっと聞き入っていた会場が一瞬で凍り付いた。なぜかはずぐに分かった。この曲『三途の川のポニョ』は一曲丸ごとずっとスクワットをするのだ。観客が。メンバーのスクワットに合わせ、悲鳴にも近い声が会場中に響き続けた。疲労困憊の身体を嘲笑うかのように『大惨事ぼっち戦争』が続く。ヒステリカルでフリーキーな演奏に合わせ、狂ったように会場中の人たちが蠢き騒ぎ倒す。
「私たちが初めてもらったオリジナル曲。そして一番長く歌い続けてきた曲です」。披露されたのは、和風ロックナンバー『空蝉の花』。魁ともんてろの独唱にはじまるこの曲こそ、三周年記念ワンマンのラストを飾るのに相応しい。熱い抑揚を持った歌と演奏に合わせ、えっふーたちの声と想いも感極まっていくようだった。
最後は『ナウシカレクイエム』。ライブの定番。これが最後の合図だ。会場の全ての人が最後の力を振り絞って戦い抜こうとしていた。もう誰も体力は残っていないだろう。完全燃焼だ。

 「今日、ここに埋めたタイムカプセルをいつかまた掘り起こしましょう」。魁が最後に語った言葉がとても印象深かった。

 この日、絶叫する60度は27曲の魂をぶつけてきた。アイドルだアーティストだ、そんなカテゴリーはどうでもいい。常にどれだけ本気で感情を剥き出しに、全力で戦えるか。絶叫する60度は生きるために音楽を、絶叫する60度を続けている。その気持ちに少しでもシンパシーを覚えたなら、彼女たちに逢いに行ってくれ。そして「生きる」凄みを感じて欲しい。

TEXT:長澤智典

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魁-KAI- twitter
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★―セットリスト―★

                                  
『桜は二度散る、そして二度咲く。』
『三年days』
『インディペンデンス・デイ』
『逆襲という名の旋律』
『タイトロープドリーマー』
『才の雨に撃たれて』
『絶対零度ファンク』
『ラブレター』
『道化師のパズル』
『Dead or Drive』
『マボロシリアル』
『T字路』
『Only Place We Can Cry』
『天志音』
『弱虫の唄』
『I love me.』
『ススメ。』
『飛沫の今、未来の過去。』
『8522の夢』
『small money,sweet honey』
-ENCORE-
『ラジオ体操第2~絶叫ジャッジメント』
『君をのせて』
『となりのトトロ』
『三途の川のポニョ』
『大惨事ぼっち戦争』
『空蝉の花』
『ナウシカレクイエム』

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